クリームディスペンサー
商品開発
- MASDAK
2006
(OSAKA MOBAC SHOW 2006に出展)
喫茶店やコンビニなどでクリームを使った新しい菓子を販売するために、
専門の人でなくても操作が楽で、衛生管理ができる準一般用クリーム絞り機を開発したい
というお客様からの希望がありました。
しかし従来のクリーム絞り機は、機械にパック詰めのクリームを
開封し移しかえる作業があり、専門スタッフでないと、
衛生管理ができないという問題点がありました。
そこで、充填口のついた専用パックを開発し、
それに対応したクリーム絞り機にセットする方式をとり、
専門のスタッフでなくても衛生
的にパックの取替えができるという案を提案しました。
しかし既に多くのパック詰めクリームが流通しているため、
専用パックの開発は難しいというところから、流通品パックに
直接バルブを取り付ける方式をとることになりました。
クリームディスペンサー Step1:バルブの開発プロセス
一般に流通しているさまざまなパックに取り付けることのできる
バルブの基本的な構造を提案しました。
ピローパックの耐荷重は100kgで、この条件下で外れないことが条件でした。
試作用のデータを作成し、試作品をつくり、実験を繰り返し行いました。
6ヶ月の期間を経て条件を満たすものが完成し、量産設計へ移りました。
最終の試作品が完成してから6ヶ月をかけて、
量産設計を行い、金型まで完成させました。
クリームディスペンサー Step2:絞り機本体の開発プロセス
まずは本体の設計に必要な諸々の条件を洗い出すために実験機を開発しました。
NX (3DCAD)と実際の実験機を行き来しながら検討を進めました。
右上が最終的に定量絞ることが可能になった実験機です。
各種のセンサーを搭載した3台のDCモーターを使用して、
専用の制御システムでマイクロコンピューターによって制御を行います。
ピローパック内のクリームを、残量3%以下で絞る構造の試作1号機を開発しました。
特許を申請。
本体のパーツ構成を考えながら、イニシャルコストとランニングコストをできるだけ
抑えることができるよう検討しつつデザインを展開しました。
デザインとコストとのバランスを考えて、総合的に優位なものがひとつ選ばれて、
量産設計に進みました。
試作の検証で挙がった問題点を改良し、量産に向けての設計を行います。
金型データまでを作製しました。
最終試作を大阪モバックショーに出展し、
実際に会場で組み立てを行い、最終調整を行いました。