従来の鉗子は、本体を支える動作と、先端駆動の操作を全て同じ指で行うので、
操作時に先端が不安定になりやすいという問題がありました。
また、剥離作業を、ふだん使うことのない親指の裏で
行わなければなりませんでした。
指にかかる負担を軽減し、より操作を安定させるために、本体の支持と、
先端駆動の操作を、別々の指に分担する考え方を導入しました。
さらに、把持と剥離の操作を別系統にし、
それぞれ異なる指で押すメカニズムを開発し、特許を取得しました。
新しいメカニズムを核に、指の分担のさせ方や構造のアイデアを展開しました。
数案出した中から、お客様と一緒に検討した結果、使いやすさと、
構造的に優位な案がひとつ選ばれました。
2次元のデザイン画で最終のデザインを確認し、三次元での設計、データ作成に進みます。
3DCAD NXを使って、設計とデザインを同時に作業を進めます。
同時に進めることで、金型製造までの一貫したデータのハンドリングが可能になります。
また、開発期間もより短縮することができます。